私が以前書いた、化学式CO2よりもシンプルな構造ですが、
自作難易度はほとんど変わらず、かつ化学式の方が、室温にも左右されず、
安定して多くのCO2を供給できることから、
私はどうせ自作するのなら、初めから化学式CO2の方にすることをお勧め致します。
化学式CO2添加装置の作り方はこちら
発酵式CO2は、CO2添加装置を自作する中では、
最も簡単にできる方法だと思います。
しかし、融通が利かない部分もあるため、
扱いは簡単ではない方法だとも思います。
メリット
・自作が簡単
・初期費用が安い
デメリット
・気温、室温に左右されて安定しない
・1回のセットでの寿命が短い
・基本的に添加スピードをコントロールできない
・ランニングコストがかかる
準備するもの
・容量500mlの炭酸が入っていたペットボトル1本
・エアストーン
・エアチューブ
・エアレーション用ジョイント▲
・接着剤▲
・キリ(アイスピック、電動ドリルなど)▲
・漏斗(あれば便利)
・イースト菌
・砂糖
下の画像にある100円ショップのセリアで売られている商品を使えば、
上記の▲を用意する必要はありません。
商品名なのか判りませんが、
「自由に使える3wayサッシブラシ ペットボトルに取り付けてどこでも水洗い」
と表記があります。
このペットボトルに装着されている青いキャップが目当てです。
ブラシの方は使いません。
もし、この製品が手に入らない場合は、
ペットボトルの蓋に、キリなどの道具を用いて穴を開け、
エアレーション用のジョイントを装着し、隙間を接着剤で埋めるという作業が発生します。
ジョイントとはこのパーツになります。
お金はかかっても良いから蓋の加工を省きたい、
もっとハイクオリティな装置にしたい、という方には、
既製品もございます。
ジョイント、または先ほどのセリアの商品を取り付けたら、
適当な長さに切ったエアチューブを差し込みます。
エアチューブの先にエアストーンを取り付けます。
※CO2添加用のCO2ストーンも売られていますが、
発酵式は圧力が弱いため、より弱い力で排出できる、
通常のエアストーンで良いと思います。
これで、一通りの装置は完成です。
発酵する原液を作る
次は、砂糖水とイースト菌を混ぜて二酸化炭素を発生させます。
まずは、炭酸飲料が入っていた500mlのペットボトルを用意します。
その中に普通のお砂糖を100g入れます。
結構な量が必要となります↓
次に水を7分目程度まで入れ、溶かします。
溶かす方法は、どんな方法でもOKです。
別容器で溶かした砂糖水を漏斗を使ってボトルに入れても良いし、
穴の開いてない蓋をして振っても良しです。
お水の温度が冷たいと溶けにくく、発酵も遅いので、
35度前後のぬるま湯で溶かすのがオススメです。
次に、イースト菌を入れます。
水面を軽く覆うほどの量を入れます。重量でいうと約1g程度になります。
イースト菌を入れた後は、振る必要はありません。
後は、先ほど作った蓋をつけて、水槽内にエアストーンを入れて完了です。
エアストーンは、なるべく上を向いていた方が気泡が出やすいです。
ワイヤーの入ったエアチューブが、好きな形にできて便利です。
後は季節や室温にも因りますが、数時間ないし1日経てば、
発酵が進んでCO2が排出され始めます。
ちょっと見にくいですが、下の画像がCO2が出てきたところです。
ポツポツと泡が出ていました。
気温が低いと発酵が遅いので、冬、暖房をつけていない場合はかなり時間がかかります。
ちょっとお湯で温めてあげたり(32度±4度程度のぬるま湯につける)
イースト菌を少量追加する、などのケアが必要となります。
CO2が出なくなったら中の発酵液を作り直します。
室温が高いと発酵が良好な分、寿命も早く、1週間程度。
冬場は発酵が緩やかな分、約3週間程度で寿命を迎えます。
初めの頃は、作る工程も楽しいのですが、すぐ飽きます。
その内2週間前後で作り直すのは、かなりの手間と感じるようになります。
毎回砂糖100gも消費するのも結構な消費です。
CO2添加装置の中で、初期費用は最も安い部類に入ると思いますが、
ランニングコストは意外にかかります。
使ってみての感想
発生するCO2も少量ですし、ランニングコストもかかり、
供給も安定しないことから、私は使いにくさを感じて、化学式CO2に乗り換えました。
両方使ってみての感想ですが、
化学式CO2は、今回の発酵式CO2の完全上位互換だと感じました。
もし、市販のCO2ガスボンベなどを使わずに、
自作して安く済ませようと思ってる方は、化学式CO2の方をお勧めします。